「ドイツ式フットケア(フスフレーゲ)」とは
―職業としてのフットケア―
「フスフレーゲ」とは、ドイツ語で「フットケア(足の手入れ)」という意味で、足を健康にすることが身体の健康につながる、という考え方をベースに、足の健康、美容、清潔を保つための療法です。
角質肥厚や魚の目、タコ、巻き爪などの足のトラブルを、ドイツ製の専用のマシン等を使いで痛みや負担をかけずにケアすることができる技術です。 早くからフスフレーゲが行われていたヨーロッパでは、フスフレーゲは予防ケアとして周知され、人々の生活に生活習慣として根付いています。
「フスフレーゲ」は1700年代、フランスのルイ王朝時代に「ルイヒール」という細い靴が流行し、それを履いて足を痛めた貴族の足をケアする必要性から生まれました。その後人々の間で足や靴に対する意識が徐々に高まり、フットケアが習慣として日常生活に深く浸透するようになったのです。
現在では、この足の療法士のことを「フスフレーガー」といい、ヨーロッパでは現在約15万人のフスフレーガーが活躍しています。そのうち女性が約7割を占め、50歳以上の方も多く、女性が長くできる仕事としても認知されています。また、本場ドイツでは、「フスフレーガー」は民間資格として国に認定されており、整形外科などの専門医と提携してトータルにフットケアを行うサロンもあります。
日本では、巻き爪、タコ・魚の目をはじめとする足のトラブルは、年齢と共に増加し75歳以上の高齢者では87%が何らかのトラブルを持っていると言われています。 足のトラブルは、戦後約50年以降、生活様式の変化から、合わない靴の着用、運動量の低下など、様々な要因から増加しています。 また、近年では幼児の外反母趾や5本の趾が接地せず転倒するケースなど深刻さを増しています。しかし、フスフレーゲが浸透しているヨーロッパと比べ、日本で活躍するフスフレーガーはまだ1000人にも満たないのが現状です。
つまり、フスフレーゲは、これから多くの需要が見込まれ、やり甲斐のある有望な仕事であると言えますし、癒しの業界で働きたい、セラピストになりたい、手に職を持ちたいとお考えの方には、他の人とは違う一生もののスキルとして、きっと役に立つことでしょう。
また、既にマッサージやリフレクソロジー、ネイルの技術などをお持ちの方にとっても、他のサロンとの差別化メニューとして、また自分自身のセラピストとしての付加価値を高める強力なツールとなります。
一生ものの仕事として、大きな可能性を秘めたフスフレーゲを身に着けて、多くの方に活躍していただきたいと思います。